観光業の世界的な成長は、地域の芸術、文化、農業、建設業からテクノロジー、運輸、通信に至るまで、多くの関連分野に新たな経済と雇用と利益をもたらします。海外の途上国などでは主な外貨収入源を観光業に依存し、資本がなくてもアイデアで自らが事業を起こし生活を変える等、観光を政策で推進することにより成功をおさめている国もあります。
経済成長の創出に加え今後は「新しい文化を体験し、地元の人々と触れあいたい」という旅行ニーズはさらに多様化しこの分野での観光市場は増大することでしょう。その需要は、地域の文化的伝統を保護し新しい創造的な事業投資を促し、観光が波及市場を生み出します。同様に、誰もが見ぬ自然の光景や自然現象、野生動物や生物多様性を見たいという欲求は、地域社会が環境を保護し、保全しようとする強い動機を旅行者に提供し、地域住民は身近な地域を見つめなおすきっかけとなるでしょう。
そのような観光の特徴を地域の持続的な社会産業として位置づけするためには、地域のコミュニティや営みを続ける地域全体がその恩恵を第一に受けられるようにしなくてはなりません。経済的富の創出、社会的包括性の創出、環境保護の3つのバランスが政策上においても必要です。観光に携わる地域や、旅行関係者、旅行者も皆、それぞれの役割を果たして一丸となり行動する必要があります。